「3月末の営業をもって店を閉め、看板猫ピンクは引退します」

と、公私ともに仲良くさせていただいている看板猫のいるお蕎麦屋さん「やぶ」からメールが届いた。

「え? なんで引退?」

私は理由が知りたくて、すぐさまお蕎麦屋さんのもとへ。

移転の張り紙

聞けば、建物の老朽化のため以前よりお店の移転を考えていたそうで、この度、良い物件が見つかり決めたそうです。(新店舗は道を挟んだ向かい側)

商品ケースのピンク

ショーケースのピンク2

看板猫のピンク(推定11歳・男の子)が有名になったのは朝のこの風景。ショーケースにちょこんと鎮座する姿で、通勤の会社員、通学の子ども、お買い物へ行くご老人、老若男女を次々と癒し、あっという間に町のアイドルになるのです。私も魅了されたひとり。

ある日、偶然に目が合い、急いで仕事用のカメラを取りに帰ったというのが今から6年前の話。

ショーケースのピンク3

一眼レフのカメラを携え店の前に戻ると、あれ?さっきのポーズは辞めていて、「シャッターチャンス逃した……」と落胆した日が懐かしい。なので何度も通いあのポーズを撮ったときの「やってやった感」は今でもはっきり覚えています。

店内のピンク1

テーブル下のピンク

抱っこされるピンク

そんな私の行動を見ていた人がいたといいます。

「あの人、何してるんだろう?」

テレビ制作に携わる人が偶然、店の前の信号で停車中、怪しげなカメラマンが狙っている先の……猫?!を発見、ピンクの愛らしさやお店の雰囲気に惹かれ、後日、テレビの取材が決まったそうです。(テレビ朝日「ナニコレ珍百景」)

テレビ放送後の反響はすごく、ピンク目当てに全国からお客さんが押し寄せました。全国区のキッカケを作ったのは私だったと店主の野平さんに言われることがあります。いやいや、私は怪しげに楽しく写真撮っていただけで……、ただただ恐縮です。

ショーケースのピンク3

おやつをもらうピンク

衛生上の理由から営業時間内は2階の住居スペースで過ごすピンク。なので朝の準備中やランチ終わりの休憩中、営業後が会えるチャンスです。そのスタイルを新店舗でも引き継ぎたいという思いはあったのですが、契約の上で叶わず、断念せざるを得ないようです。だから看板猫「引退」なのです。

多い時は週1のペースで取材をこなしました。テレビ、新聞、雑誌、WEB媒体で大活躍、私の写真集や雑誌「ねこのきもち」の連載でも大変お世話になりました。多くの方に惜しまれながら刻々とその時を迎えようとしています。

ピンクが掲載された写真集と雑誌

現在のお店での営業は3月26日(予定)まで。時間も差し迫っているので「ピンクに会いに来たよ!」という方には営業時間内でも極力会わせていただけるとのこと。(すごーく忙しい時はご対応が難しいですが)
この機会をお見逃しなく!

床で伸びるピンク

店員とピンク

あくびピンク

蕎麦 やぶ

東京都荒川区町屋3-20-17 TEL 03-3892-3114 定休日:金曜日

(photo&text:Kenya DOI)

ケニア・ドイのネコブログ http://ameblo.jp/nekokenya/

ピンクも掲載されている写真集